審査員長にDOMMUNE宇川直宏氏、Ars Electronica総合芸術監督Gerfried Stocke氏、ほかグローバルアーティストが多数参加
株式会社STYLY(東京都新宿区)、株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区)、株式会社ロフトワーク(東京都渋谷区)による共同プロジェクト「NEWVIEW(ニュービュー)」は、XR(VR/AR/MR)コンテンツを募るグローバルクリエイティブアワード「NEWVIEW AWARDS 2024」を開催し、2024年8月21日から作品の募集を開始しました。
審査員長の宇川直宏氏やArs Electronica総合芸術監督のGerfried Stocke氏のほか、KEIKEN、David OReilly、Lu Yang、サエボーグなど、著名なグローバルアーティストが審査員として参加し、Apple Vision Proのコンテンツを募る「Spatial Computing部門」、場所性を活かしたAR作品を募る「Site-specific AR部門」の2部門を開設します。
本アワードは、すべてのアーティスト・クリエイターが3次元の空間表現を手にする近未来に先駆け、新たな表現やカルチャー/ライフスタイルを追求し、「超体験のデザイン」を牽引する次世代アーティスト・クリエイターを発掘・発信することを目的としています。過去6年間で世界26ヶ国から計841作品のエントリーがあり、現在XRシーンで活躍する才能の輩出に寄与してきました。
今年はApple Vision Proのコンテンツを募る「Spatial Computing部門」を新設し、次世代アーティスト/クリエイターの集合知で来たるべき空間コンピューティング時代のユースケースを世界に先駆けて開拓します。
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・公式サイト: https://newview.design/AWARDS
・応募条件:あらゆる表現フィールドのアーティストに空間表現の場を提供する空間コンピューティングプラットフォーム「STYLY」( https://styly.inc/ja/product/ )で作られた作品であること
◆募集期間:
・Spatial Computing 部門
応募受付期間:2024年8月21日(水)~ 2024年10月16日(水)12:00(UTC)
・Site-specific AR 部門
応募受付期間:2024年8月21日(水)~ 2024年12月17日(火)12:00(UTC)
◆エントリーフォーム
・Spatial Computing 部門:https://awrd.com/award/newview2024-spatial-computing
・Site-specific AR 部門:https://awrd.com/award/newview2024-sitespecific-ar
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Visions that weave context. – 情報と人の関係を編み直す展望 –
誰もがスマートフォンを持つようになってから、ずいぶんと時間が経過した。ポケットにおさまるフラットな画面のついたそれは、遠く離れた土地とも遠く離れた時代に作られたコンテンツとも私たちを接続したり、ARによって現実のなかに虚をでっちあげ、目の前を書き換えたりする。魔術による別天地の構築である。
しかし、場所と時間の関係を無くしてしまう魔術は、物事に結びついたコンテクストを取り去り、限りない地平にコンテンツや情報を横たわらせてもいる。私たちと情報を結びつけるための奥行きはどこに……? そう考えると、Apple Vision Proをはじめ空間コンピューティングがもたらすパースペクティブでありタンジブルな情報環境は、人間と文脈の良好な関係を編み直す一助にはならないか。文脈なき物語など存在しえない。
現実のなかに自由におかれるウィンドウ、イマーシブなコンテンツたちの存在が、私や私たちの存在を語る上で重要なコンテクストにもう今一度語りかける。あなたは、何と何の関係性を編み上げ、または結び直すか? 営みを編み直すための、コンテクストあるコンテンツをヴィジョンの向こうに重ねるのであれば、それは今だ。
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今年はApple Vision Proのコンテンツを募るSpatial Computing部門、場所性を活かしたAR作品を募るSite-specific AR部門の2部門を設けています。
◆Spatial Computing 部門
Apple Vision Proで体験する作品を制作していただく部門です。
Spatial Computing(空間コンピューティング)という概念、現実世界のリフレーミングを通して未来の物語を紡ぐ作品を募集します。
本部門では、10月下旬に応募作品の中から10作品程度を制作支援対象作品と選定し、企画の具体化にあたってSTYLYによる技術支援を受ける機会を提供します。
制作支援を行う背景としては、Apple Vision Proでの作品制作の知見やノウハウが整備されていないため、アワード応募者の作品制作をSTYLYが支援する目的で実施します。
制作支援対象に選ばれたクリエイターは、12月17日(火)12:00(UTC)まで、制作支援を受けながら、応募していただいた作品をブラッシュアップする事が可能です。
制作支援の内容は以下になります。
・技術に紐づいた企画の具体化の支援
・制作における技術支援(Discordでのテキストチャットを予定)
ファイナリスト作品は、2025年2月に都内某所で展示を行う予定です。
NEWVIEW SCHOOL 2024(JP / global)においてもSpatial Computing 部門に向けた作品制作を行っており、SCHOOL受講者の作品は、ファイナリスト審査から審査対象となります。
◆Site-specific AR部門
場所性を活かし、現実世界のリフレーミングを通して未来の物語を紡ぐ作品を募集します。
STYLYの機能にある都市テンプレートやImmersalを使用することでサイトスペシフィックな作品を制作することが可能です。これらの機能を用いない作品も応募可能ですが、本年度のテーマとして「場所性を活かし現実世界との関係性を問う」ことを掲げているため、作品応募時に「どの場所で体験するか」の提示が必要です。
ファイナリストに選出されると2025年2月にファイナリスト作品の展示を都内某所で行います。
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◆宇川直宏(現”在”美術家|DOMMUNE主宰)
1968年生まれ。現”在”美術家。映像作 家、グラフィックデザイナー、VJ、文筆家、大学教授など、80年代末より、極めて多岐に渡る活動を行う全方位的アーティスト。既成のファインアートと大衆文化の枠組みを抹消し、現在の日本にあって最も自由な表現活動を行っている。1980年代末にグラフィックデザイナー/映像作家として頭角を表し、2001 年「Buzz Club: News from Japan」(MoMA PS1・ニューヨーク)、「JAM: Tokyo-London」(Barbican Art Gallery・ロンドン)に参加して以来、国内外の多くの展覧会で作品を発表。2010年には、日本初のライブストリーミングスタジオ兼チャンネル「DOMMUNE」を個人で開局。記録的なビューワー数で国内外にて話題を呼び、2011年文化庁メディア芸術祭推薦作品に選出される。宇川はDOMMUNEスタジ オで日々産み出される番組の、撮影行為、配信行為、記録行為を、自らの”現在美術作品”と位置づける。2016年アルスエレクトロニカ(オーストリア/リンツ)のトレインホールにステージ幅500Mのサテライトスタジオ「DOMMUNE LINZ!」を開設、2019年、瀬戸内国際芸術祭にてサテライトスタジオ「DOMMUNE SETOUCHI」を開設。どちらも大きな話題となった。他、これまで DOMMUNEは数々の現代美術の国際展に参加し、ロンドン、ドルトムント、ス トックホルム、パリ、ムンバイ、リンツ、福島、山口、大阪、香川、金沢、秋田、札幌、佐渡島と、全世界にサテライトスタジオをつくり、偏在(いま、ここ)と、遍在(いつでも、どこでも)の意味を同時に探求し続けている。14年間に渡って配信した番組は約7000番組/約1万5千時間/200テラを越え、トータル視聴者数2億人を超える。2019年、リニューアルした渋谷PARCO9Fにスタジオを移転。そして2020年開局10周年を経て、第二章に向けてWEB3.0以降の最前衛テクノロジーと共に未来を見据えたUPDATEを図り、ファイナルメディア『DOMMUNE』の進化形態『SUPER DOMMUNE』へと進化した。2023年練馬区立美術館で行った「宇川直宏展|FINAL MEDIA THERAPIST @DOMMUNE」は、生成AI時代の創作において一体作家は作品のどこに存在しているのか?を自らに問い、オリジナルチューニングの生成AIや、人口知能搭載のロボットアームによる空間絵画を創出し”描く”という行為の歴史的なアップデートを図り、話題となった。 2021年、第71回芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
◆Gerfried Stocke(メディアアーティスト|Ars Electronica総合芸術監督)
Gerfried Stocker(ゲルフリート・ストッカー)はオーストラリアを拠点とするメディアアーティストであり、テレコミュニケーションエンジニア。1995年から96年にかけて、ストッカーはアーティストと技術者で構成されたチームを率いて、Ars Electronica Centerの先駆的な新規展示方針を取り
纏め、併せてセンター内に独自のR&D機関である、Ars Electronica Futurelabを設立している。2004年以降実施してきた一連の国際展覧会の構想と実現を主導しており、2005年からは、刷新され、規模も拡大したArs Electronica Centerの企画立案とテーマの再設定の責任を担う。2015年以降、Ars Electronica Festivalの拡大、そして2019年にArs Electronica Centerのコンテンツと内装の大規模なオーバーホールを担当。ストッカーは、クリエイティブやイノベーションのマネジメント領域で多くの企業や機関のコンサルタントを務め、国際会議や大学でゲスト講師として活動している。2019年には、フィンランドのAalto Universityから名誉博士号を授与された。
◆KEIKEN(アーティストコレクティブ)
アーティストのTanya Cruz、Hana Omori、Isabel Ramosが共同で2015年に設立したアーティストコレクティブ。
日本語の「経験」を活動の核として、また名前の由来としている。映像、ゲーム、インスタレーション、XR、ブロックチェーン、パフォーマンスを通じて新たな社会構造や存在の方法や実現可能な未来を試行するための創造を行っている。
また、KEIKENはChanel Next Prizeの受賞者であり、ロンドンのSomerset Houseのレジデント。
最近の主な展示会には、Amos Rex(フィンランド、ヘルシンキ)(2024年)、金沢21世紀美術館(金沢、日本)、KANAL–Centre Pompidou(ベルギー、ブリュッセル)、Helsinki Biennial(フィンランド)、HAU(ドイツ、ベルリン)(2023年)、C/O Berlin(ドイツ);Wellcome Collection(イギリス、ロンドン);ARKO Art Centre(韓国、ソウル);Julia Stoschek Collection(ドイツ、デュッセルドルフ);Onassis(ギリシャ、アテネ)(2022年);Thailand Biennale(タイ、コラート);HEK(スイス、バーゼル);第17回Venice Architecture Biennale(イタリア、ヴェネツィア);東京都写真美術館(日本、東京)(2021年);FACT(イギリス、リバプール);transmediale, Haus der Kulturen der Welt HKW(ドイツ、ベルリン)(2020年);ICA(イギリス、ロンドン);Jerwood Arts(イギリス、ロンドン)(2019年)がある。
◆David OReilly(マルチディシプリナリーアーティスト)
ロサンゼルスを拠点に活動するマルチディシプリナリーアーティスト、David OReillyは、独立したアニメーターとしてキャリアをスタートし、「Please Say Something」や「The External World」といった先鋭的な短編映画を次々と手がけた。その後、「アドベンチャー・タイム」や「サウスパーク」などのテレビ番組で脚本を担当し、スパイク・ジョーンズ監督のアカデミー賞受賞作「Her」では架空のビデオゲームの制作に携わる。また、アイコニックなシミュレーションゲームである「Mountain」と「Everything」を発表し、彼の拡張現実作品はオンラインで30億回以上の視聴を記録している。
◆Lu Yang(アーティスト)
上海を拠点とするマルチメディア・アーティスト、ルー・ヤンは、宗教、哲学、神経科学、心理学、現代技術を学際的に融合させ、自然や宗教に由来する現実の形態や構造を暗示するような、幻想的で痛々しく、ショッキングなイメージの創作を得意とする。Lu Yangの作品は、ゲームエンジン、3Dアニメーション映画、ビデオゲーム・インスタレーション、ホログラム、モーションキャプチャー・パフォーマンス、バーチャルリアリティ、ソフトウェア・マニュピレーションなど多岐にわたっており、著名な科学者、心理学者、パフォーマー、デザイナー、実験的な作曲家、音楽プロデューサー、ロボット企業、ポップスターとのコラボレーションを行う。
作品はARoS Aarhus Art Museum(Aarhus、デンマーク)、スパイラル(東京)、M WOODS(北京)、MOCA Cleveland(クリーブランド、アメリカ)、UCCA(北京)、福岡アジア美術館(福岡)での重要な個展を含め、世界の主要な美術館や機関で作品が紹介される。
近年の大規模なテーマ展での作品は、第59回ヴェネチア・ビエンナーレ2022、アジア・ソサエティ・トリエンナーレ2021(ニューヨーク)、上海ビエンナーレ2018・2012、アテネ・ビエンナーレ2018、リバプール・ビエンナーレ2016、モントリオール国際デジタルアート・ビエンナーレ2016、第56回ヴェネチア・ビエンナーレ2015中国館、福岡アジア美術トリエンナーレ2014など。
Lu Yangの作品は、2020年にパリのポンピドゥーセンターでの展覧会にもキュレーションされており、2019年にBMW Art Journeyを受賞し、それに続いて「DOKU」と題した新しいデジタル作品の制作を開始。
ドイツ銀行グループ「アーティスト・オブ・ザ・イヤー2022」に選出された。
◆サエボーグ(アーティスト)
東京拠点
サエボーグは不完全なサイボーグ。半分人間で、半分玩具。⾃らの⽪膚の延⻑としてラテックス製のボディスーツを⾃作し、装着するパフォーマンスを展開。性別などの固定化されたアイデンティティや、⼈間の⾝体そのものを超越したいという強い願望を原動⼒に、雌豚や害⾍を玩具的にデフォルメしたボディスーツに⾝を包み、⽣態系の最底辺の⽣き物たちが織り成す遊戯的なユートピア実験牧場を作り出す。
近年の主な発表に、「Tokyo Contemporary Art Award 2022-24受賞記念展」(東京都現代美術館、東京、2024)、「世界演劇祭2023」(フランクフルト、オッフェンバッハ、ドイツ)、「Ultra Unreal」(シドニー現代美術館、2022)「Cycle of L」(高知県立美術館、高知、2020)、「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」(愛知、2019)、「Dark Mofo」(ホバート、オーストラリア、2019)、「第6回アテネ・ビエンナーレ」(ギリシャ、2018)など。TCAA 2022-24(Tokyo Contemporary Art Award)受賞。「第17回岡本太郎現代芸術賞」岡本敏子賞受賞。
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NEWVIEW AWARDS 2024では、以下のプライズを用意しています。
◆GOLD
・両部門毎に1作品を選定
・賞金5,000USD
◆PARCO PRIZE
・部門問わず1作品を選定
・受賞者には、PARCOとコラボレーションする権利を進呈します。
(実施内容はディスカッションの上決定)
◆AWE PRIZE
・部門問わず1作品を選定
・受賞者の作品は翌年のAWEUSA2025の展示ブースにて作品展示+AWE参加チケットの無償提供を行います。また、Auggie AWARDSの告知や作品応募のサポート、SNSやニュースレターでのイベントの告知に協力します。※出展に関わり現地渡航を希望される場合は、一部費用のサポートを予定しています。
他、スポンサーやメディアパートナーとのコラボレーションプライズについても後日追加予定となります。
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◆スポンサー
◆コラボレーションパートナー
◆メディアパートナー
※アルファベット順
※スポンサー、パートナーに関する情報は随時アップデート予定となります。
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3次元空間での新たなクリエイティブ表現と体験のデザインを開拓する実験的プロジェクト/コミュニティとして、2018年1月に始動。ファッション、音楽、映像、グラフィック、イラストレーションなど、都市空間におけるカルチャーを体現するクリエイターとともに、リアルと空想を越境する次世代のカルチャー/ライフスタイル体験をデザインする実験を仕掛ける。国内外でのレクチャーやミートアップを通じて次世代のXRクリエイターの発掘・育成・交流を推進。
公式サイト:https://newview.design/
お問合せ先
NEWVIEW事務局:info@newview.design
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