XRアーティストせきぐちあいみ氏・JACKSON kaki氏もゲスト参加
株式会社STYLYは、2025年2月13日・14日の2日間にわたり、大阪・芝田二丁目エリアにて「芝田 XR HACK-A-THON 2025」を開催いたしました。本イベントは、UR都市機構主催、STYLY運営のもと実施され、XR技術を活用したまちの価値向上を目指すハッカソンとして、今年で2回目の開催となります。
(ハッカソン詳細はこちら:https://styly.inc/ja/news/shibata-xr-hackathon-2025/ )
今回のハッカソンでは、「まちの空間の可能性の拡張」をテーマに、「UMESHIBA BASE by UR」「JR西日本本社内の広場」「JRAウインズ梅田」が舞台に選ばれました。地域の大学・専門学校から集まった24名が6チームに分かれ、グループワーク形式でアイデアの企画からXR作品の制作までを行いました。
広場を“通過駅から乗換駅へ”と変貌させる《transit》や、UMESHIBA BASEをフォトジェニックなAR空間に変える《無題》など、XRを通じて“場所の意味”を問い直す試みが続々と展開され、短期間にも関わらず個性あふれる作品が次々と誕生しました。
イベントでは、「街をただ通り過ぎるだけではもったいない。自分だったらどう変えたいかを考えるきっかけになってほしい」という想いのもと、空間のあり方をXRで問い直す実験が繰り広げられました。
例えば「つぶやきシャボン玉」と題された作品では、普段は憩いの場である広場を「思いをつぶやく場所」として再定義。JRAを舞台にしたチームは、馬だけでなくヘリコプターやマグロが疾走する「非現実的なレース」をARで描き、大人だけでなく子どもも楽しめる“都市の動物園”として表現しました。
参加者の一人は、芝田二丁目について「昔ながらの街並みと現代が融合した独特の雰囲気。賑わいの中心になれる場所だと感じた」とコメント。また、XRの可能性について「想像を超えた街の未来を描けるツール。自分だったらこうしたいと訪れた人に思ってもらえたら嬉しい」と語ります。
2年連続で参加した学生からは、「初参加では不安もあったが、レクチャーや仲間の支えで乗り越えられた。今回は自分でも満足のいく作品が作れた」といった成長を実感する声も上がりました。チーム制作についても「それぞれの強みを活かしながら、リスペクトし合える関係が築けた」と高評価でした。
【審査員コメント】
◆せきぐちあいみ氏(XRアーティスト)
どの作品も本当に素晴らしく、何より“楽しんで作っている”という気持ちが伝わってくるハッカソンでした。プレゼンテーションからも街づくりへの熱意や、それぞれの作品へのこだわりが感じられ、非常に感動しました。
◆Jackson Kaki氏(アーティスト/DJ/VJ/映像作家/グラフィックデザイナー)
分かりやすく「目で見える世界」だけではない部分を発展させていく点や、フィジカルに変化しない部分までも拡張していくことが、XRの持つ力だと思います。そうした表現が今後ますます発展していくことを期待しています。
ハッカソン後のアンケートでは、参加者の約95%が「満足」と回答しました。「普段は芸術以外の分野で学んでいるが、UnityやSTYLYの使い方、異分野の人との協働など、多くの学びがあった」など、特にチーム形式による学びや楽しさ、そして異なる分野の仲間と共に作品をつくる体験が強く印象に残ったという声が寄せられました。
さらに、次回の参加意思についても、21人中20人が「また参加したい」と回答し、うち4人は「運営にも関わりたい」と答えるなど、コミュニティとしての自走化に向けた芽が見え始めています。
STYLYは今後、コミュニティの持続的な成長を目指し、関西圏を超えた教育機関との連携や、ビジネスとの接続による商業化も視野に入れています。